映画生きる（47）

 　　　　　　　生きる（１）。。。。。。死が強調された原作と映画の題名が真逆である事をどう理解したらいいのでしょうか？　映画の脚本は黒沢の他橋本忍、小国英雄の名前が出ています。又今年3月末日本公開のノーベル賞の授賞者のカズオ・イシグロ脚本のイギリス映画が公開されるそうです。巨匠の心境を察する事は困難ですが、世代の近い作家の感性を参考にして少しでもこの疑問に答えたいと考えています。かって家庭を持って間がない頃に家族で高野山に夏行ったことがありました。街の彼方此方に「生きよ」の言葉を目にしました。宿坊のお坊さんから生かされているのだから一生懸命生きよの話を聞きました。小説も映画も静かに死を受け入れるのでなく最後の力を振り絞っている姿は共通です。まさの耳に生きよの声を聴いている様です。