2023/1/19

映画いきる(46)

      イリッチの死(19)。。。。。。。。イリッチさんは死を意識してからの数か月、次第に強まる痛みと衰弱で阿片を医学的に用いる程進行します。今日の疼痛を伴う進行癌の終末期を緩和病棟で看取る姿と大変似ています。キュープラ・ロスの死ぬ瞬間は多くの関係者から患者理解の教科書として重宝されています。私は緩和医療の専門家ではないので断定できませんが作者トルストイと比較すると文学と医療の差はあるとしても「死ぬ瞬間」に欠けた何かがある様に思います。感覚的に言えば静かに死を迎え天国に召されるという受け身的な姿と違った印象です。キリスト教徒ではないので神に召されるのは積極的な意味があるのかも知れません。