2023/1/14

映画いきる(42)

      イリッチの死(15)。。。。。。。。死の間際主人公が追求する「本当の事」に至るまで重要な事の一つに「イリッチの涙」があります。発病三か月ごろ料理人のグラーシムに夜中の間足を持ち上げてもらうと痛みが和らぐ事を知り無理を頼むと引き受けてくれます。グラーシム「の考えは「人にしてあげれば自分もして貰える」、という具合です。無理な介護を頼む方と引き受ける方の関係は主人公にとっては憐みや慰めとなり「泣きたかった」と書かれています。そして繰り返す中グラーシムの介護(足を持ち上げ続ける)を受けた後、一人になった時子供の様に声を上げて泣いた。理由は自分の頼りなさ、自分の恐ろしい孤独、人間の残酷さ、神の存在しないことを思って泣いた。「なんだってこんなに恐ろしいいじめ方をするのです?と答えはない事を知りながら疑問を発しています。