2022/9/13

秘すれば花(9)

          物学(ものまね)。。。。。。。現在では大変読みにくい言葉です。物につて考えると「もののあわれ」という言葉に出会います。本居宣長が平安の貴族文化の特徴として取り上げたものです。この流れで考えたいと思います。物とは学を感じさせる対象と仮にしておきます。学については辞書に学ぶ、真似るの意味があると書いています。ここでは「学ぶ」でなく「真似る」を取っています。我流でいくと「真似をしたくなるような対象」となります。「物」も「学」も時代によって意味するところが変わってきます。もし花伝書が明治に公開されていなければ、室町に花開いた文化を能を通じて知るうえで大切な手がかりを一つ失うことになります。これから真似る対象として老人、女、法師、修羅、物狂い、鬼、神について勉強していきます。