2022/8/28

映画アマデウス(36)

      サリエリ問答(5)。。。。。。。映画アマデウスの冒頭は自宅で「赦してくれ、モーツアルト、私が殺した」と大声で叫び喉を切り血まみれとなり病院に運ばれます。そして最後の場面は病院で神父さんを前に告白し「凡庸な人を赦そう、私は凡庸な人々のチャンピオン」と半ば独り言のように語りながら食堂へと向かいます。私は最初と最後のサリエリの表情に強く印象付けられました。最後の表情は満ち足りた何かに陶酔したような感じです。宗教的には至福の時とも言えそうですが、告白を聴いた神父さんは反対にうな垂れたままです。神に対する懺悔によるものではないと考えられます。最後の言葉はサリエリの中で死後も生き続けたモーツアルトの魂が言わせているのではと考えました。鎮魂曲の創作に協力してから死後のサリエリの頭から離れなかったと推定しました。