2020/6/6

プリンシパル

ラッセルの幸福論について3年程前NHK教育テレビの「100分で名著」で取り上げられていました。最近テキストを発見して再読しました。ラッセルの写真があり頑固な校長先生の印象です。プリンシパルには校長先生の意味もあり数学者でもあった著者の幸福論の内容に改めて興味を持ちました。この著作の発表は58歳で1930年と昭和の初め頃の年代です。幸福にとって重要な要素として8つの項目を挙げています。競争、世評、退屈、疲れ、ペシミズム、妬みそして罪悪感と被害妄想です。最後の二つは精神病理の分野では広く研究されていますが、90年近く前に一般人の心理の一部として取り上げている点に驚かされました。改めて著者が優れた数学者であり「虚数」の日常生活面での役割に関心があったのかもしれませんン。